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【あぶくまファームマルシェ】~生徒の思いから実現した地域販売会Vol2~(高等部農園芸班)

 特別支援学校では、児童生徒の実体験を重視した教育が進められています。その一つに「産業現場等における実習」(現場実習)があります。

 現場実習は、企業や事業所等の皆様の理解と協力を得て、実際の企業や事業所等に出向き、実習が行われます。概ね二週間に渡り実習が行われますが、11月11日~22日の二週間、後期の現場実習(校外実習及び校内の各作業班における実習)が行われました。その中で生徒たちは様々な「経験」を積んでいきます。

 後期校内実習における農園芸班では、普段所属している作業班とは異なるメンバーでの活動となることから、多くの生徒が初めての参加となります。農作業を通してのかかわりの中で、それぞれが班のメンバーを意識しながら取り組む姿が少しずつ見られるようになってきました。

寒くなってきた畑での活動

 冬季に入る時期の後期実習では、収穫する野菜が少ないことから、次年度の活動に向けた「畑づくり」が主な活動となります。日ごろの作業とは異なる作業を経験しながら、卒業後の「自立と社会参加」を目指し、働くために必要な力を育んでいきます。

 ある日、作業を終え使用した農具を片付け、洗う場面で、自分が使ったものを水道で洗おうとする生徒たちの姿がありました。
 「自分で使った物は自分で洗う。」
このような姿や個々の意識はとても大切なことですが、限られた数の水道やブラシの前で、ずっと並んで自分の番を待っている状況が続きました。
(※まだ片付けを終えていない用具があるなど、他にもやれることがある状況)

 普段の作業学習においても、様々な場面で「作業効率」「生産性」「協調性」について実践的・体験的に学んでいるところですが、場面や状況が異なると、同じような「気付き」や「行動」を促すことは難しいことがあります。様々な場面・状況の中で、生徒たちはその都度「どうすればよいか」、「何をすればみんなにとって良い結果につながるか」を考える経験を少しずつ積んでいきます。
 教師が具体的な指示を伝えるのではなく、そういった生徒たちの「考える時間」や、教師が「待つ時間」も大切にしていきたいと考え、日々学習に取り組んでいます。これらの取り組みの継続から、少しずつ実践に移すことができる生徒が少しずつ増えてきていることも嬉しい変化です。

様々な場面において生徒が「考える時間」「対話する時間」をもちながら取り組む

 12月11日に第2回地域販売会「あぶくまファームマルシェ」を行います。農園芸班では、地域における生産から販売を通した学びを通して、生徒同士の対話や気付きを大切にしながら協働的な学習活動を続けていきます。お近くの方はぜひお越しください。
 今回は、木工班・窯業班・家庭班・工芸班も出店予定となります。多くの方にご来場いただき、生徒たちの成長を感じていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
(学び創造プロジェクト:小川  情報教育部:木谷)

【当日は多くのお客様にお越し頂くことができました。本当にありがとうございました】12月11日

「ホームページを見てきました!」といった方もいらっしゃいました。ありがとうございます。